今回からはシリーズで【偏差値】の話題をとり上げます。
さすがに近頃は、
「偏差値ってナニ?」
って方はいないでしょうが、その正確な知識をお持ちの方も、また少ないので
はないでしょうか?
そこで、今回は【偏差値マスターへの道・その1】として、偏差値の算出の
仕方など【偏差値の基本】を解説いたしましょう。
●━━━━━━━━━━━(偏差値の求め方)━━━━━━━━━━━━━●
まずはじめに、基本となる偏差値の求め方を式にしておきましょう。次のよ
うになります。
≪偏差値を求める式≫
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
偏差値=(得点-平均点)÷標準偏差×10+50
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
頭がクラクラしてきた方(?)のために、以下詳しくご説明をしましょう。
(1)まず得点から平均点を引きます。
例えば、その生徒の得点が70点で平均点が60点だとすると、+10点とい
うことになります。
(2)次に、これを標準偏差で割って10を掛けます。
「標準偏差」というのは全員の得点の【ばらつき具合】を表す尺度です。
具体的な求め方は省略しますが、受験者の点数にばらつきが大きいと大きな数
字に、ばらつきが少ないと小さな数字になります。
例として、ここでは標準偏差を20にしておきましょう。最初に求めた「得点
引く平均」をこの標準偏差で割って、その結果に10をかけます。
ここまでを計算すると(70-60)÷20×10=5となります。
(3)この数値に50を加えて終わりです。
この例では5+50=55、つまり偏差値は55となります。
お子さんがテストを受けたあとに出てくる偏差値は、このようにして計算さ
れているのです。
もちろん、いちいち手計算をしているわけではなく、大手のテスト業者や塾で
は何万人のデータをコンピューターに入力して計算しているのです。
ちなみに、標準偏差には単位がありませんので、計算式にこれが入っている
偏差値にも単位はありません。
従って、得点のように「何点」という表現は用いません。
「偏差値は55です」とは言えますが
「偏差値は55点です」とは言わないのです。
●━━━━━━━━━━━━━(練習問題)━━━━━━━━━━━━━━●
それでは、練習問題です。紙と鉛筆をご準備ください。自分の手で実際に計算
してみると、よく理解できます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(1)得点60点、平均点60点、標準偏差1のときの偏差値は?
(2)得点60点、平均点60点、標準偏差100のときの偏差値は?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
答えは、両方とも50ですね。得点が平均と同じ場合、標準偏差(ばらつ
き)がいくつであろうと結果は50になります。つまり、平均点を取ると偏差
値は必ず50になるのです。
では、次の練習問題です。以下の偏差値を求めてください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(3)得点50点、平均点60点、標準偏差20
(4)得点70点、平均点60点、標準偏差20
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
答えは(3)45、(4)55となります。これくらいが、リアルな試験の
偏差値っぽいでしょうか。
次は標準偏差を変えてみましょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(5)得点50点、平均点60点、標準偏差5
(6)得点50点、平均点60点、標準偏差10
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
答えは(5)30(6)40ですね。平均点や得点がまったく同じ場合で
も、ばらつき具合が異なる場合には違った偏差値になります。他の人の出来不
出来のばらつきぐあいが、自分の偏差値に影響してくるわけです。
●━━━━━━━━━━━━(宿題)━━━━━━━━━━━━━━━━━●
さて、ずいぶん頭を使いましたので、今日のお話はここまでにしましょう。
以下の問題は、次回までの”宿題”です。次の偏差値を求めてみてください。
解答と解説は次回にお届けします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(7)得点100点、平均点10点、標準偏差2
(8)得点10点、平均点90点、標準偏差1
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「偏差値ってナニ?」
って方はいないでしょうが、その正確な知識をお持ちの方も、また少ないので
はないでしょうか?
そこで、今回は【偏差値マスターへの道・その1】として、偏差値の算出の
仕方など【偏差値の基本】を解説いたしましょう。
●━━━━━━━━━━━(偏差値の求め方)━━━━━━━━━━━━━●
まずはじめに、基本となる偏差値の求め方を式にしておきましょう。次のよ
うになります。
≪偏差値を求める式≫
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偏差値=(得点-平均点)÷標準偏差×10+50
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頭がクラクラしてきた方(?)のために、以下詳しくご説明をしましょう。
(1)まず得点から平均点を引きます。
例えば、その生徒の得点が70点で平均点が60点だとすると、+10点とい
うことになります。
(2)次に、これを標準偏差で割って10を掛けます。
「標準偏差」というのは全員の得点の【ばらつき具合】を表す尺度です。
具体的な求め方は省略しますが、受験者の点数にばらつきが大きいと大きな数
字に、ばらつきが少ないと小さな数字になります。
例として、ここでは標準偏差を20にしておきましょう。最初に求めた「得点
引く平均」をこの標準偏差で割って、その結果に10をかけます。
ここまでを計算すると(70-60)÷20×10=5となります。
(3)この数値に50を加えて終わりです。
この例では5+50=55、つまり偏差値は55となります。
お子さんがテストを受けたあとに出てくる偏差値は、このようにして計算さ
れているのです。
もちろん、いちいち手計算をしているわけではなく、大手のテスト業者や塾で
は何万人のデータをコンピューターに入力して計算しているのです。
ちなみに、標準偏差には単位がありませんので、計算式にこれが入っている
偏差値にも単位はありません。
従って、得点のように「何点」という表現は用いません。
「偏差値は55です」とは言えますが
「偏差値は55点です」とは言わないのです。
●━━━━━━━━━━━━━(練習問題)━━━━━━━━━━━━━━●
それでは、練習問題です。紙と鉛筆をご準備ください。自分の手で実際に計算
してみると、よく理解できます。
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(1)得点60点、平均点60点、標準偏差1のときの偏差値は?
(2)得点60点、平均点60点、標準偏差100のときの偏差値は?
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答えは、両方とも50ですね。得点が平均と同じ場合、標準偏差(ばらつ
き)がいくつであろうと結果は50になります。つまり、平均点を取ると偏差
値は必ず50になるのです。
では、次の練習問題です。以下の偏差値を求めてください。
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(3)得点50点、平均点60点、標準偏差20
(4)得点70点、平均点60点、標準偏差20
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答えは(3)45、(4)55となります。これくらいが、リアルな試験の
偏差値っぽいでしょうか。
次は標準偏差を変えてみましょう。
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(5)得点50点、平均点60点、標準偏差5
(6)得点50点、平均点60点、標準偏差10
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答えは(5)30(6)40ですね。平均点や得点がまったく同じ場合で
も、ばらつき具合が異なる場合には違った偏差値になります。他の人の出来不
出来のばらつきぐあいが、自分の偏差値に影響してくるわけです。
●━━━━━━━━━━━━(宿題)━━━━━━━━━━━━━━━━━●
さて、ずいぶん頭を使いましたので、今日のお話はここまでにしましょう。
以下の問題は、次回までの”宿題”です。次の偏差値を求めてみてください。
解答と解説は次回にお届けします。
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(7)得点100点、平均点10点、標準偏差2
(8)得点10点、平均点90点、標準偏差1
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